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プラチナや金を磨く陰の立て役者

みなさん、こんにちは!先週末の台風15号は強い勢力のまま関東に上陸し、沢山の人達の通勤を直撃しました。私達の東京のスタッフも半分以上が開店までに会社に辿り着けず、午前中は混乱したようです。そして台風一過の後のこの暑さ!夏が戻って来たようで、体力がついて来ません(汗)。。。

さて今日の主役は、私達が普段製作している指輪やペンダントなどのジュエリーそのものではなく、それを磨くための「研磨材」です。研磨材は、その粒度(粒の細かさ)により種類が多く、回転する円盤状の板や布に塗りつけ、そこに商品を押し当ててその摩擦で磨いていくものです。その成分はシリカなどの細かい砂(研磨粒)を油で固めたもの。一昔前の研磨職人達の爪の間には、いつも研磨材が入り込んでしまい、青黒くなっていました。これがまた石鹸で落ちにくい!当社ではそれを防ぐために、10年程前から指にサックを装着しています。研磨作業には指先の感覚もとても大切なので、出来るだけ柔軟で薄いものを使用します。最近は女性の技術者も多くなっており、指先をキレイに保ちたい女性の技術者には、好評のようです。

プラチナや金のような金属表面をピカピカに研磨するには、粒度の粗い研磨材から使用し、数工程をかけて段々に粒度を下げ(細かい研磨粒のもの)ていきます。皆さんの手にして頂くジュエリー。この地味な作業を通して、強い光を反射する鏡面のような仕上がりに込めた技術者のプライドと真心を感じとってもらえたら嬉しい限りです。

三枝幹弥

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