希少で美しいルビーの色は、「ピジョンブラッド(鳩の血)」と呼ばれ、この称号がつくと市場価値はグンと上がります。主にミャンマーで産出されるルビーの中で、一定の濃さと鮮やかな赤を持つ石にその栄誉を与えられ、それを所有する人にパワーを与えると言われています。でも宝石は地球が何億年もかけて育んできたもの。同じものは二つと無い、ピジョンブラッドとは呼ばれないが綺麗なルビーは沢山存在しています。もしルビーやサファイアを購入する時には、鑑別書の記載ではなく、ご自分の審美眼とインスピレーションを大切に、「ビビッ」ときたものを手にして頂きたいと、宝石を扱う一ナビゲーターとしては素朴に思います。
三枝幹弥